親水バナー

「親水(超親水)」とは、水と馴染みやすい性質を持つ表面特性のことです。水滴が球状にならず、薄い膜状に広がることで、表面に付着した汚れや微粒子を水と共に洗い流す効果があります。

親水性コーティングを施すことで、曇りや水滴の残留を防ぎ、常にクリアな状態を保つことが可能になります。特に、ガラスや金属、樹脂などの基材表面においては、雨水や結露による視認性低下を抑制し、清浄性や光学特性を長期間維持できます。

このような特性から、親水技術は建材・車載部品・光学機器・医療機器など、幅広い分野で採用されています。用途や環境に応じて、撥水・防汚・防曇などの機能と組み合わせることで、より高度な表面制御を実現します。

親水(超親水)コーティングを施すことで、製造工程や使用環境における様々な課題を解消することが可能です。
特に、従来の撥水・防汚技術では対応が難しかった「水滴・曇り・油膜の残留」などの問題に有効です。

課題解決

視認性

ガラスや樹脂表面に親水コーティングを施すことで、水滴が膜状に広がり、曇りや光の乱反射を防ぎます。自動車のミラーやカメラレンズ、建築ガラスなどで視認性を安定的に維持できます。

課題解決

ほうきのアイコン1

親水性の表面は水とよくなじみ、降雨や洗浄時に汚れが自然に洗い流されやすくなります。これにより、外装パネルや太陽光パネルなどの清掃頻度を減らし、メンテナンスコストを低減します。

課題解決

汚れアイコン

水滴が滞留せずに膜状に広がるため、結露の原因となる電子機器内部の腐食や絶縁不良を防止します。精密機器や光学装置の長期安定稼働に寄与します。

課題解決

安全衛生

医療機器や食品加工設備などでは、水分が残ることで微生物が繁殖しやすくなります。親水コーティングにより水がムラなく拡散・乾燥し、衛生的な環境維持を支援します

親水(超親水)は、さまざまな分野で使用されています。「水と馴染む」特性を活かして、清浄性・視認性・機能性の向上に貢献しています。

建築インフラ分野

建材・ガラス分野

  • 外装ガラスや鏡面に施工し、雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング効果を発揮
  • 浴室ミラーやショーケースでの曇り防止
  • 屋外設置パネルや看板の長期的な美観維持
カメラレンズ

光学・電子機器分野

  • 監視カメラや光学センサーの曇り防止
  • 電子機器筐体の結露抑制による故障防止
  • タッチパネル表面の指紋・油膜残留を抑制
車

自動車・輸送機器分野

  • サイドミラーやバックカメラの曇り防止
  • ヘッドライトカバーや車載センサー部の視認性向上
  • 車両に付着する泥や油膜を除去しやすくする
医療分野

医療分野

  • 医療用センサーや観察窓の曇り防止
  • 検査装置の光学精度維持と衛生的な環境確保
  • 培養機器や容器の水滴残留防止による汚染リスク低減
クリーンルーム

工場設備・産業機械分野

  • クリーンルーム機器の結露・汚染防止
  • 産業用カメラや照明カバーの視認性維持
  • 冷却装置や配管内壁での水滴滞留を防ぎ、腐食リスクを低減

親水(超親水)に優れたコーティング製品を選ぶ際には、以下の観点を考慮することが重要です。
こうした選定ポイントを踏まえて最適な製品を導入することで、長期的に高い効果を発揮する親水性を確保することができます。

point1

使用用途・目的

使用用途や目的によって適したコーティングが異なります。水垢付着防止、美観維持、細菌付着抑制、曇り止めなど、用途や目的に合ったものを選ぶようにしましょう。

point2

親水性のレベル(接触角)

接触角の大きさによって水の広がり具合が変わるため、コーティング効果も変わってきます。求める効果に適した接触角のコーティングを選ぶ事が重要です。
※超親水状態:接触角10°以下、親水状態:接触角20°以下

point3

基材との密着性・耐久性

施工対象の材質(金属・樹脂・ガラスなど)に応じて、長期的に密着性を維持できるコーティングの種類を選ぶ必要があります。

point4

使用環境(温度・湿度)の条件

屋外・高温・湿潤などの使用環境に応じて、耐候性・耐薬品性・耐熱性を確認することが重要です。

point5

メンテナンス性と施工性

塗布・焼成・UV硬化などの処理方法や再コーティングの容易さなど、運用コストにも影響する要素を考慮する必要があります。

「親水性」と「撥水性」は、いずれも素材表面と水との関係を制御する表面処理技術ですが、目的とメカニズムは大きく異なります。

超親水コーティングとは

「親水性」と「撥水性」は、いずれも素材表面と水との関係を制御する表面処理技術ですが、目的とメカニズムは大きく異なります。

親水性は、水が表面に広がりやすい性質を持ちます。水が膜状に広がることで、付着した汚れを浮かせて洗い流しやすくし、曇りや油膜を防ぐ効果があります。
一方、撥水性は、水分が玉状になって転がり落ちる性質を指します。表面のエネルギーを低く抑えることで、水滴や汚れが付着しにくく、腐食・摩耗・汚染などを防ぐ効果があります。

つまり、

という違いがあります。この違いは、コーティング面への水の接触角が異なるためです。
両者は相反する特性でありながら、環境条件や目的に応じて使い分けることで、最適な防汚・防曇・耐久性能を発揮します。

当社(オーエフテクノ株式会社)では、お客様の用途や課題に合わせて最適な親水(超親水)コーティング製品をご用意しております。

撥水、撥油、非粘着コーティング

接触角2°の超親水コーティングです。
各素材に対して親水処理ができ、セルフクリーニング機能を有しており、汚れやホコリが付きにくいコーティングとなっています。たとえ汚れが付着しても、水で簡単に除去することができます。

「満足のいくコーティングが見つからない」「自社の製造ラインにどのコーティングが適しているのか分からない」「耐久性とコストのバランスを相談したい」といったご要望に、専門スタッフが丁寧にサポートいたします。
親水(超親水)に関する課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。